【ユーザー調査】顧客ニーズを掴む失敗しないアンケートの手法とは?

「プロモーションリサーチ」資料

 

顧客満足度(CS)調査やアンケート不要論もある中、なぜ顧客ニーズや顧客満足度を明確化することが大事なのでしょうか?失敗しがちなアンケート・リサーチ設計方法と成功の方法について解説します。

1.脱・不毛なアンケート/顧客満足度調査!ポイント


・高まる「ユーザー調査」の必要性(アンケート/ヒアリング/顧客満足度調査)

現在日本では、WEB/アプリ数の急激な増加により、可処分時間の奪い合いが激化し、サービスを認知・利用して貰う難易度も急激に上がっている状況です。
実際に2015年から2017年の日本のアプリダウンロード数は2年で60%増加していますし、2017年の一人当たりの平均所持アプリ数は79個(前年比4個増)と、年々増え続けています。


「ユーザー調査の必要性」資料
「ユーザー調査の必要性」資料2

このような状況下でも、我々マーケターはビジネスゴール達成確率を上げるための方法や、その方法を実現するために重要な要素を考え続ける必要があります。
❊App Annie調査レポート『2017年アプリ市場総括レポート』より抜粋

では、ビジネスゴール達成のために必要な要素として、具体的に何を考えるべきなのでしょうか?
2017年の電通のアンケート調査では、多くのマーケターがその他広告施策,コンテンツマーケ,SNSなどのいわゆるテンプレートな施策を差し置いて、顧客満足度調査やアンケート・ヒアリングといったユーザーリサーチによる顧客インサイト理解が再重要だと回答しています。

「ユーザーリサーチによる顧客インサイト理解」資料

「いかに優れた部分最適も全体最適には勝てない」とドラッカーも言うように、全てのユーザー層・フェーズから重要な課題を見つけ出し、施策を最適化していかないと大きな成果には結びつかないことを、マーケター達の多くは肌で理解しているようです。

「新しい取り組みを成功させたい!」
「施策を改善してKPIを大幅に引き上げたい!」

という思いはどんな会社の担当者も各々抱いていると思いますが、前述の通り、大きな成果を出すためには全体最適を踏まえた大胆な意思決定が必要です。
しかしそこまでわかっていながら、実際にその意思決定がなされていないケースが多いのが、ビジネスの現場の実態ではないかと思います。
ではなぜ大胆な意思決定ができないか?
それはそのための根拠や意味付けが、ABテストに代表される局所的な細かい検証では十分に取得しきれないことが多いからではないでしょうか。

限られたリソースの中で最速で成果を出す為には解決すべき課題の優先度の明確化が必要です。

○大きな失敗を避けたい
○仮説を検証し、大きな意思決定を素早く実施したい
○お客様・関係者の納得感を高めたい

といった現場のニーズが明確にある中で、これらニーズを満たすことができる手法が、アンケートやヒアリング・顧客満足度(CS)調査などに代表される「ユーザー調査」です。

ユーザー調査は、費用感は採用やコンサルティングの利用ほど高くないながら、ターゲットインサイトの全体像の把握とそれによる優先順位付けができるため、企業の大胆な意思決定には欠かせない手法です。

ユーザーの利用状況毎のリサーチによって定量的に課題が特定でき、UX改善施策の優先度も明確化できますし、深いユーザー理解を元にした施策案の仮説検証などはいわゆるABテストのような「行動データ」のみでは難しく、「ユーザー調査」で得られる意識データを併せた活用が必須になるのです。

「ユーザー調査で得られる意識データ」資料

 

一方で、正しいユーザー調査・アンケートが行えているケースはかなり少ないため、

そのためのポイントや手法を次の章で説明できればと思っています。

2.失敗しないユーザーリサーチ設計実践講座

①実際にあった!ユーザー調査アンケートでありがちな失敗

ユーザーリサーチを始める際にまず決めておくべきことが2点あります。
それが下記の調査課題と意思決定課題です。

◆調査課題:明らかにしたいこと
◆意思決定課題:調査結果から決めたいこと・アクション”

また、「誰が」「何を」「いつまでにこうする」「自身の会社にとって最適な手法」のアクションの意思決定が出来るように、下記をどのようにアウトプットとし、誰の判断に利用するのか?
調査の目的をしっかりイメージしておくと、結果の活用を確実なものにできます。

・ユーザー層
・対象設問と値
・示唆
・インサイト

上記がしっかりできていない場合、どういった状況に陥るかを具体的な失敗例と共に書き出してみます。

○課題・施策の候補が仮説止まり…。明確な根拠が不明瞭なまま施策を実行している

・それっぽい根拠はあるが、実は、実際のユーザーにきちんと検証していない
・ボトルネックの箇所の把握だけで、肝心の要因の仮説立てや検証ができていない
・手元の自社トラッキングデータのみでの意思決定をしている

確実に効果のある施策改善を行うためには、自分の会社が保有している利用状況データやWEBアンケートなどの定量データから仮説を構築し、その中で割り出した対象者(顧客)のインタビューデータなどの定性データ(意識データ:顧客満足度など)を活用し、実際のユーザーに検証することが重要です。

また「広告施策の改善をしたいから、ユーザー(顧客)の実態・不満・満足度を知りたい」というのも良くあるケースで、問題点として下記が挙げられます。

・曖昧すぎて施策の選定ができない
・課題がわかっても実現可能性が低い
・実態が把握できた!で満足しがち

実現可能な施策の仮説を置き、対象のユーザーに絞って課題の優先度・実行効果の検証と実施上の更なる改善に活用できるよう設計していく必要があります。

○課題や施策の仮説が曖昧で、アクションに紐づかない

・課題・UX改善施策の網羅的な洗い出しがまだできていない
・課題・UX改善施策の仮説の検証が十分でないまま、調査にとりかかる
・自社の実績のみで、情報が不十分なまま課題の大きさやUXの改善の余地を図る。

課題・改善施策を網羅的に洗い出し、ユーザーリサーチを通して他サービスのデータも踏まえ優先度をつけることで、まず取り組むべき重要な改善施策や改善余地を明確化できます。

そのために、検討課題・施策を明確にし、意思決定ができる設問設計にする必要があります。全体の満足度だけを聴取→KPI未達成ユーザーの不満項目を重要度と掛け合わせて聴取といった形をとればポイントを明確化することができるでしょう。施策効果の高い「伸びしろ」が大きい課題の優先度が明確化されることが重要です。

「ユーザーヒアリング設計」

②アンケート設計・ヒアリングでの注意点

アンケートの分析/ヒアリング対象が偏っているケースや対象の属性・利用状況が分かっていないケースは特に注意が必要です。

・アプリテストなどの調査協力者を、知人を起点に集め、ターゲット層と異なる層にリーチしてしまっている。
・定期・退会アンケートなどを、自社ユーザーのみに行っている。
・対象がどんな人で、自社サービスや他社サービスをどのように利用した人かが不明確。

利用状況データを基に対象者選定することで、「いま」「調査すべき」対象に、適切にヒアリングをし、課題を特定することが重要です。

また本音・正直な意見や課題を聞けていないケースも非常に多いです。

・対象のサービス運営者ということを明かして調査している。
・調査の専門でない担当者が、独学で調査設計やインタビューを行っている。

ユーザーから否定的な意見や本音(=本当の課題)を引き出すには、付け焼刃でないアンケート調査設計やヒアリングスキルなどのノウハウが必要です!

さらに、回答負荷を考慮していないケース度々発生するあるため、下記を目安にしましょう。回答離脱・適当回答を防ぐために、調査項目は思い切って絞りましょう。

回答所要時間:10分以内
質問数:25問以内
選択肢数:30個以内✻超える場合はグループ分けしましょう(ランダマイズ推奨)

最後に回答者バイアスを避けていないケースや・答えやすい順番になっていないケースも良く見られるためピックアップします。回答フォームやアンケート用紙の作り方を再度見直し、回答者の思考がスムーズに流れる事を意識しましょう。

・「過去→現在→未来」「認知→検討→購入→評価→拡散」
・「一般論→個別論・具体論」「カテゴリ全体→個別ブランド」
・「純粋想起(再生知名)→助成想起(再認知名)」
・後で質問をする項目や文面に、先入観や予備知識を与えないよう注意が必要
・質問の順序が回答に影響を与えないよう、配慮した設問設計になっていない。

上記のようなミスを防ぐため、すぐに使える確認ポイントも掲載しましたので、ご確認ください。

「ユーザーヒアリング注意点」資料

 

 


3.ただのリサーチでは終わらせない、収益最大化させる「PRリサーチ」とは

これまでユーザーリサーチの必要性や方法についてご紹介してまいりましたが、数あるリサーチ手法の中には、それ自体が収益につながるものもあります。それが「プロモーションリサーチ」です。

プロモーションリサーチとは、アンケートや満足度調査などの意識調査を行い、その結果で絞り込んだユーザーに宣伝をするといった形で、宣伝を前提に設計される調査手法です。調査と宣伝を別個に行う場合に比べて、無料または安い費用で高い広告・宣伝効果を得ることができ、同時にプロモーションやサービスについて更なる改善につながるデータの取得ができるのが特徴です。
調査対象ごとへのリーチ手法(ツール選定)は、下図のように行われます。

「プロモーションリサーチ」資料

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◆無料で戦略×人材の最適化 リサーチを行い機会損失を減らすには?

私達、株式会社まーけっちは、「ビジネスをもっと面白く」事業の成功に根差した、リサーチ・マーケティング支援を追及しています。
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◆著者プロフィール

山中思温株式会社まーけっち 代表取締役社長 山中思温

マーケティングリサーチのシステムとデータの提案営業を経験後、 最年少で事業部を立ち上げ、
アンケートアプリの、若年層国内ナンバーワンを達成。
リサーチの重要性と併せて、コストや施策への活用の課題を痛感し、中小・スタートアップでも
リサーチやマーケティング施策の最適化をより手軽に利用できるようにする為、
リサーチ×マーケティング支援事業の”株式会社まーけっち”を創業。

副業・フリーランスのご相談もお待ちしています。
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