アンケート調査によるマーケティングで市場調査!効果的な質問項目とは?

アンケート マーケティング

アンケート調査を効率的に実施することでマーケティング施策に有効活用できます。

 

この記事ではマーケティングに役立つためのアンケートの具体的な進め方について解説します。
アンケートは具体的な目標を定めて作成することが重要です。

 

アンケートをマーケティングに役立てて効率的な企業戦略に役立ててください!

 

<この記事で分かること>
・アンケートマーケティングとは?
・アンケートと市場調査の違いとは?
・アンケートを行うメリットとは?
・効率的なアンケートの方法や進め方を知りたい!

 

アンケートマーケティングとは?

アンケート マーケティング

アンケートマーケティングとは、アンケート調査を行うことによって自社の商品やサービス等に対する市場のイメージを把握してマーケティングに活用することです。

 

アンケートはフランス語の「enquête」を起源にする言葉で、英語では「questionnaire」「survey」と訳されます。
Web調査や街頭での聴き込み等の手段で市場の顧客が持っている意見をヒアリングしてアンケートの集計を行います。

 

【アンケートとは】 (enquête 「調査、問い合わせ」の意) 人々の意見を調査するために、同じ質問を多数の人々に出して、回答を求めること。また、その質問。また、そのような調査方法。
出典:『アンケート』とは?|日本国語大辞典:コトバンク

 

アンケートは市場調査の一種

「アンケート」と「市場調査」は似ている言葉ですが、厳密には違うことです。

 

アンケートは特定の顧客やユーザーに対して意見を収集する行為です
これに対し、市場調査はアンケートで収集した情報をもとに統計的な分析を行います。

 

つまり、アンケートは市場調査の一種であり、市場調査を行うためにアンケートを実施するといえます。

 

アンケートによって得たデータは一次情報に分類されるものです。
一次情報とはオリジナルな情報、すなわち企業自身が調査をすることによって得た情報を指します。
企業が実施したアンケートによって得た一次情報は信ぴょう性が高く、価値のある情報であるといえるでしょう。

 

強制的なアンケートに意味はない?

強制的にアンケートをさせることに効果はあるのでしょうか?

 

アンケートの結果を収集することで、見かけ上は対象となるユーザーの回答を得られます。
しかし、アンケートの回答が正しい内容とは限らないのです。

 

例えば、従業員の満足度に関するアンケート(ES調査)をしても従業員が本音を書いてくれない場合があります。
従業員が職場に不満を持っていたとしても「上司にバレたらどうしよう……」という不安があると本音を言えないのです。

 

このようなことを避けるために、アンケートをする際は透明性のある調査を行うことが重要です。

 

アンケートの効果

アンケート マーケティング

アンケートをすることで副次的な効果があります。

 

  • マーケティングや営業活動の手段になる
  • 顧客満足度を把握できる
  • ブランディングの手段になる
  • リサーチの題材になる

アンケートでユーザーの満足度調査して終わりではなく、収集したアンケート結果を正しく活用しなければなりません。
例えば、「顧客満足No.1!」のようにユーザーからの高評価を表す資料としてアンケートの効果を活用できます。

 

効果1.マーケティングや営業活動の手段にする

アンケートで得た回答は商品やサービスの満足度を示す材料としてマーケティングや営業活動の手段にできます。

 

顧客アンケートによって満足度の高い商品やサービスは新規顧客へのアピール材料ともなるのです。
また、ユーザーから高評価を獲得することを商品開発の成果指標に設定するといった使い方が可能です。

 

効果2.顧客満足度を把握できる

アンケートで顧客からのリアルな意見を収集することで顧客満足度の把握に繋がります。
アンケートの回答結果を確認することで企業として考えていたアピールポイントがユーザーに届いていなかったケース、反対にユーザーから思わぬ不満を把握できます。

 

効果3.ブランディングの手段になる

アンケートはブランディングの手段になります。
ブランディングとは自社の商品がどれほど顧客に認知されているかを周知することです。

 

アンケートの対象は商品やサービスだけでなく、ブランドも調査対象です。
ユーザーに企業ブランドを知っているかどうかを確認することで、企業ブランドや商品ブランドがどれほど周知されているかを把握できます。
また、アンケートをとってユーザーに疑問を投げかけることで自社ブランドを知ってもらうきっかけを作り出せるでしょう。

 

効果4.商品開発の題材になる

アンケートの回答結果を商品開発の題材にすることがあります。

顧客からの要望が多い要素をあらかじめヒアリングすることで、商品にどんな機能を重視するのか設定する際の判断材料となるのです。

 

アンケートで評価を測定する4つの方法を比較

アンケート マーケティング

アンケートによって商品やサービスの評価を測定する方法として、以下4つが挙げられます。

  • Webアンケート
  • 街頭アンケート
  • 会場アンケート
  • 郵送アンケート

 

方法1.Webアンケート(ネットリサーチ)

Webアンケート(ネットリサーチ)ではインターネットを通じてアンケートに回答してもらいます。

 

スマホやPCが普及した現代ではインターネットを活用したアンケートが多いです。
総務省の調査によると、スマートフォンの普及率は日本人全体の83%とされており、ほとんどの人が携帯端末を所有しています。

 

Webアンケートのメリットはユーザーが気軽に回答できるため、それほどコストをかけずに多くの回答を得られることです。
例えば、SNSを活用したアンケートではSNSを通じてユーザーへアンケートができます。

 

方法2.街頭アンケート

街頭アンケートは人通りの多い街頭でアンケートをする方法です。
アンケートを行う場所にいる人の行動を測定できるメリットがあります。
どんな店に行ったのか、何を買ったのか、どれだけお金を使ったのかという細かい情報を詳細に収集可能です。

 

Webアンケートでは気軽にアンケートの回答を得られる反面、消費者の具体的な行動を把握することは難しいです。
そのため、街頭アンケートはユーザーの細かい行動を分析したい際に有効です。

 

方法3.会場アンケート

会場アンケートは特定の会場にユーザーを集めて商品を試してもらう方法です。
新商品の試作品を提供して試食や試飲をすることで製品に関する評価を集められます。
試作品や会場を準備するコストがかかりますが、時間をかけずに精度の高い回答結果を得られるためアンケートの効率は高いです。

 

方法4.ホームユーステスト

ホームユーステスト(HUT)は試供品などを調査対象者の自宅へ郵送して、感想や評価を記入してもらうアンケート方法です。
サプリメントや美容品など、一定期間使用することで実感できる商品がホームユーステストに向いています。
ホームユーステストでは実際に利用したユーザーの率直な評価を得られるため、信ぴょう性の高いアンケート方法です。

 

効果的なアンケートの作り方

アンケート マーケティング

効果的なアンケートをするには以下の手順でアンケートを実施しましょう。

 

【効果的なアンケートの作り方】
アンケートの目的(ゴール)を決める

アンケートの具体的な方法を考える

集計・分析をする

 

アンケートの目的(ゴール)を定める

アンケートをする際にはアンケートの目的(ゴール)を定めましょう。
欲しい回答をあらかじめ決めておき、回答から逆算して質問内容を決めることがポイントです。
例えば、「商品の〇〇という機能についての評価を知りたい」という時には該当する機能についての質問をします。

 

アンケート項目の種類

アンケートでは回答数を評価する際に以下の項目を作成します。

質問内容 メリット デメリット
単一回答・複数回答 ・回答に負担がかからない
・集計が容易
・回答に自由度がない
自由回答 ・質問者の想定しない回答を引き出せる
・熱量の多いユーザーが好意的な意見を書いてくれる
・ユーザーの回答に負担がかかる
・集計が大変

単一回答や複数回答はあらかじめ決められた回答のみを選択する方式で、ユーザーが回答する負担が少なく集計が容易というメリットがあります。
一方、自由回答では質問者の想定しない新たな意見を引き出せる可能性があります。

 

アンケートの具体的な方法を定める

アンケートをする際には具体的な方法を定めることが必要です。

 

ペルソナを定める

アンケートをするうえではペルソナを定めることが重要です。
ペルソナは、アンケートをする対象がどんな人物像であるかを具体的に思い描くことです。

例えば、化粧品に関するアンケートをする時はペルソナを「30代の女性」と定められます。
ペルソナを設定する際は幅広い年齢層を指定するのではなく、なるべく具体的な年齢を指定することがポイントです。

アンケート方法を定める

アンケートをする際は目的に応じてアンケート方法を選択します。
アンケートの方法については先ほど紹介した通り、「Webアンケート」「街頭アンケート」「会場アンケート」「郵送アンケート」などの方法があります。

アンケート方法 アンケート対象 特徴・目的
Webアンケート 不特定多数のユーザー サンプル数を多く収集したい
街頭アンケート 地域のユーザー ユーザーの具体的な行動と紐づけたい
会場アンケート 会場に集まったユーザー 短期間に商品やサービスを使用した評価を収集したい
郵送アンケート 試供品の利用を希望したユーザー 商品やサービスを一定期間にわたって使用した評価を収集したい

 

サンプル数を定める

アンケートをする際はサンプル数(回答者数)を定めます。
極端にアンケートが少ないと偏った回答結果になってしまい、アンケートの結果に信ぴょう性がなくなってしまいます。

 

予算に応じて、ある程度の回答者数を確保しましょう。

調査の実施

調査の計画や具体的なアンケート方法を決定したらアンケートを実行に移します。
アンケートを実行に移す際および回答結果を集計・分析するにはMAツールの活用がおすすめです。

 

MAツールを活用する

アンケートを実施する際はMAツールを活用しましょう。
MAツール(マーケティングオートメーション)とはマーケティング業務を自動化するツールです。
MAツールにはアンケート機能が備わっており、自社の製品やサービスに対するユーザーからの評価を効率的に集計できます。

 

集計・分析

アンケートを集計した結果を活用するためには、収集したアンケート結果を集計・分析する必要があります。
集計作業では回答結果を「好意的な内容」と「批判的な内容」へ大まかに区分します。
集計した結果を分析し、営業活動やマーケティング活動に役立てるサイクルが必要です。

 

アンケート項目内容の事例

アンケート マーケティング

アンケート項目内容の事例としては以下の調査が挙げられます。

  • 顧客満足度に関する調査(CS調査)
  • 従業員満足度に関する調査(ES調査)
  • コンセプト調査
  • 価格に関する調査(プライシング調査)
  • ブランド調査

 

顧客満足度に関する調査(CS調査)

CS調査(Customer Satisfaction)は顧客がどれほど商品やサービスに満足しているのかを評価する調査です。
自社の商品やサービスが購入者からどのような評価を受けているのかを把握するためにCS調査を行います。

 

従業員満足度に関する調査(ES調査)

ES調査(Employee Satisfaction)は自社の従業員がどれだけ会社に満足しているのかを調査するアンケートです。
ES調査の結果が良いほど従業員は離職しづらくなります。

 

コンセプト調査

コンセプト調査は「受容性調査」と呼ばれる調査の一種であり、商品やサービスの購入理由などの受容性を調査します。
コンセプト調査では自社が提供する商品やサービスのコンセプトと顧客(ユーザー)のニーズに大きなズレがないかどうかをチェックします。

 

価格に関する調査(プライシング調査)

価格に関する調査(プライシング調査)では商品やサービスの価格設定が妥当であるかどうかを調査します。
プライシング調査をすることで価格設定が高くすぎないかどうかをチェックして、価格設定を決定する判断に役立てられます。

 

ブランド調査

ブランド調査は顧客や一般消費者が自社および製品・サービスのブランドをどれだけ周知しているのかを調査します。
市場からの認知度を測定することで、自社のシェアや立ち位置を把握できます。

 

アンケートをマーケティングに役立てよう!

アンケート マーケティング

顧客や一般消費者をターゲットにしたアンケートはユーザーからの評価を反映する貴重なデータです。
アンケートによるデータを営業活動やマーケティング活動に活用することで効率的な企業戦略を立てられるようになります。

 

効果的なアンケートを作るためには具体的な目的を定め、回答結果が役に立つような設問を設定する必要があります。
アンケートを有効活用して企業活動およびマーケティング活動に役立ててください!

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