アンケート調査の分析手法を解説|解析の考え方、おすすめの無料ツールも紹介

アンケート 分析

アンケートと聞くと「調査」のイメージが先行しがちですが、集計後の分析から「事業成長に繋がる発見」を得ることに本当の価値があります。

 

本記事ではアンケート調査の結果を効果的に分析するための考え方と手法を解説していきます。

 

アンケート調査の成否は分析によって決まる

アンケート調査の成否は分析によって決まる

アンケート調査の成功を決めるのは「分析の質」

 

アンケートにおける分析の目的は、ターゲットが回答した内容から「企業の課題」と「課題を解決し得る施策」を導き出すことです。

 

アンケートをとっただけでは回答の集まりに過ぎない情報も、分析の観点から見ていくと事業を成長させる重要な手がかりの発見に繋がります。

 

今回の記事ではアンケート調査の一連の流れから「データ分析」について詳しく解説していきます。

 

アンケート調査の全体像をおさらい

 

アンケート調査全体において「分析」はどのタイミングで行うものか、を再確認しておきましょう。

 

下記にアンケート調査のフローをまとめましたので、改めて調査の全体像を把握するのに役立ててください。

 

項目 概要
1.課題の明確化
現在抱えている課題を明確に意識する。
その課題をアンケートによってどのように解決できるかを考える。
2.調査対象の決定
調査する対象、人数を決定する。
3.質問内容の決定
質問内容を決定する。
課題解決の見通しを持ち、集計のしやすさを意識することがポイント。
4.調査票の作成
紙かWeb、どちらかの方法で調査票を作成する。
調査対象や質問内容によって適した方法を選択すると良い。
5.アンケートの実施
実際にアンケートに回答してもらう。
6.アンケートの回収
紙であれば調査票を回収する。
アンケート自体、および各設問に対する回答率は常に計測しておく。
7.アンケートの集計
回答を集計する。
一般的には単純集計とクロス集計を組み合わせて集計する企業が多い。
8.データの分析・加工
集計したデータを分析する。
有意性の確認、グラフ作成、多変量解析などを行う。
9.結果の解釈
分析結果によって抽出したデータがどのような意味を持つのか解釈を行う。
必要があれば「8.データの分析(解析)・加工」に戻る。
10.改善施策の決定
解釈を元に改善施策を決定する。
このとき出す施策は、現実的に実施可能な施策であることが重要。
11.改善施策の実施
決定した施策を実施する。
12.アンケートの再実施
改善を計った数値の変動を見るため、再びアンケートを実施する。

 

アンケートの段取りを順番に並べると上記のようになります。

 

もちろん分析は大切ですが、前提となる調査項目やターゲットが大きく目的から外れてしまっていると、その調査は失敗に終わってしまうでしょう。

 

アンケートリサーチにおける分析以外のことをもっと詳しく知りたい方は下記の記事も合わせてお読みください。

 

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効果的な分析に繋がるアンケート実施3つのポイント

効果的な分析に繋がるアンケート実施3つのポイント

価値のある分析を実施するため、アンケート実施時には下記3つのポイントを抑えておきましょう。

 

  1. 1.実施の目的を明確にしておく
  2. 2.分析する対象を決めておく
  3. 3.調査票は集計と分析を意識して作成する

 

 

1.実施の目的を明確にしておく

アンケート実施の目的を明確にしておく

アンケートを実施する段階で「調査をする目的」は必ず明確にしておきましょう。

 

目的を定めずに強引に調査を進めていくと、途中でやるべきことが分からなくなり、闇雲にしか動けない状態に陥ってしまいます。

 

確かな目的意識を持ってアンケートを実施すれば、分析をするときに迷う回数も格段に減っていくはずです。

 

 

2.分析する対象を決めておく

分析する対象を決めておく

アンケートの実施前から回答に表れるだろう数字や回答を想定し、調査対象を決めておきましょう。

 

回答の中で見るべき数値の目処が立っていれば、非常に効率的に分析を進められるようになります。

 

 

3.調査票は集計と分析を意識して作成する

調査票は集計と分析を意識して作成する

 

調査票を作成する段階で、集計と分析の作業を意識しておきましょう。

 

当たり前ですが、「アンケートで聞いた情報だけ」しか分析することはできません。

 

後になって「性別や年齢といった基本的な情報が抜けていた!」というのはよくある例です。

 

分析をするために本当は聞くべきだった情報が抜けていないかという観点から、質問項目が適切かどうかを必ず精査するようにしてください。

 

 

アンケート集計は2つの手法を組み合わせる

アンケート集計は2つの手法を組み合わせる

分析を見越したデータ集計が行えれば、分析の作業効率と質を高めることができます。

 

アンケートの目的によって具体的なやり方はカスタマイズする必要がありますが、基本的には下記2つの方法を使い分けて集計を進めていきましょう。

 

  1. 1.単純集計
  2. 2.クロス集計

 

1.単純集計

単純集計の解説

単純集計は回答ごとの数を足し合わせるシンプルな集計方法です。

 

回答者100人中「はい」が60人、「いいえ」が40人というように、1つの設問ごとの回答を集計していってください。

 

回答全体の傾向を掴むことに適しているので、まずは単純集計を行い、アンケート調査の概要を把握しましょう。

その反面、詳細な分析には不向きだという点も覚えておいてください。

 

2.クロス集計

クロス集計の解説

クロス集計は「東京都の男性」「車を所有している独身」のように、2つ以上の条件で回答を絞り込んで集計する方法です。

 

条件を絞り込んで数字を見ていくことで、全体を見るだけでは分からなかった細かな数値の関係に気づくことができます。

 

基本的にクロス集計では

  • 属性クロス集計(属性×回答)
  • 設問間クロス集計(回答×回答)

 

のどちらかの掛け合わせを使うやり方が基本となります。

 

掛け合わせ方によって単純集計では気付けない、思わぬ課題や打ち手の発見に繋がることがあります。

時間の許す限り、様々な掛け合わせを試してみましょう。

 

自由回答記述の集計について

自由回答記述の集計について

自由回答記述は「数値」と「文章」のどちらかで回答される場合に分類できます。

 

それぞれの場合にどのような集計をすれば良いのか、簡潔に解説します。

 

数値で回答している場合

 

数値で回答している場合は、最小値、最大値、平均値、中央値、標準偏差を求めましょう。

 

これらの値を求めることで、データの読み違いを防ぐことができます。

 

例えば回答のばらつきが多くて平均値が参考にならないときは、中央値を参考にしましょう。

 

 

文章で回答している場合

 

文章で回答している場合は、まず一覧表を作りましょう。

 

その後、キーワードをカテゴライズする「アフターコーディング」や、単語の出現頻度などを客観的に分析する「テキストマイニング」をかけて分析をする方法が効果的です。

 

分析の質を高める集計の4つのコツ

分析の質を高める集計の4つのコツ

集計の方法によって、分析の質は大きく変わります。

 

分析をしやすくするために、いくつか実践すべき集計のコツがありますので、それぞれ解説します。

 

1.有効回答と無効回答の基準を事前に決めておく

有効回答と無効回答の基準を事前に決めておく

回答のうち、有効回答と無効回答の基準は事前に決めておきましょう。

 

無効回答が混ざると誤差が出やすくなり、数値の信頼性が落ちてしまいます。

 

2.適切な形式のグラフを選択する

適切な形式のグラフを選択する

集計は数値を表にまとめるだけでなく、ひと目で理解できるグラフの形にしておくことが大切です。

 

そのとき気をつける必要があるのが、どの形のグラフを選択するかという点。

 

単純集計の場合、単一回答であれば「円グラフ」や「帯グラフ」、複数回答であれば「折れ線グラフ」や「棒グラフ」を選ぶのが適切です。

 

クロス集計の場合、単一回答は「帯グラフ」、複数回答であれば「折れ線グラフと棒グラフの組み合わせ」を使うのが良いでしょう。

 

3.数値と割合など複数の単位でまとめておく

数値と割合など複数の単位でまとめておく

集計した数値は、合計と割合(%)など複数の単位でまとめましょう。

 

数値だけで見ると、全体観が掴みづらく、傾向を見つけることが困難になります。

 

 

4.数値が有意であるか検証する

数値が有意であるか検証する

アンケートの集計結果が統計的に信頼できる(=有意である)か必ず検証しましょう。

 

数値が有意かどうか検証するためには「アンケートの回答数」と「回答者の代表性」の2点を見る必要があります。

 

アンケートの回答数

 

アンケートの回答数が少なすぎると回答に大きな偏りが出て、数値が参考にならないケースがあります。

 

回答数が少ない場合は「調査期間を伸ばす」「調査方法を変える」などの対策をとり、一定の回答数を担保してあげる必要があります。

 

回答者の代表性

 

回答者の代表性は「アンケートの調査対象」と「実際の回答者の構成」がどれだけ一致しているかで判断することができます。

 

例えば、化粧品に関する調査で20代から40代の女性を対象にアンケートを実施するとします。

 

結果として、20代の回答者が1,000人いるのに対し、40代の回答者が100人しかいなければ、本来集めたかったデータとのズレが生じてしまうことが分かるかと思います。

 

回答者の代表性を保つためには、どんな方法でアンケートを実施するかが重要です。

 

アンケート分析の流れと考え方

アンケート分析の流れと考え方

続いて、集計後にやる分析の流れと考え方について解説します。

 

全体から細部の順に回答を見る

分析は全体から細部の順に回答を見る

 

集計データは、必ず全体から細部の順に見ていきましょう。

 

いくら時間をかけたとしても、細かい部分だけ見ていては全体の傾向と噛み合わない仮説や結論を出しがちです。

 

単純集計によるデータで全体を意識しつつ、徐々にクロス集計で粒度を細かく見ていくことで、全体の傾向に沿った論理的な結論を導き出すことができます。

 

データの関係を意識し、結論を出す

データの関係を意識し、結論を出す

データの関係を意識し、結論を出す

分析のゴールは数値の関係性を読み解き、課題解決に繋がる結論を出すことです。

 

このときに注意が必要なのが「相関関係」と「因果関係」の違いです。

 

同時に変化する数値の関係には「相関関係」と「因果関係」の2種類があり、あなたが見つけた関係性がどちらに該当するのかを見分ける必要があります。

 

数値の全く成果に結びつかない施策を打つことに繋がる可能性があるため、注意が必要です。

 

アンケートを分析する主な手法

アンケートを分析する主な手法

 

アンケート分析にはいくつか確立された手法があり、状況に応じて適切な手法を用いることで分析の効率を上げることができます。

 

具体的な使い方については割愛しますので、概要を見て気になる分析方法があれば、Google検索で調べてみてください。

 

クラスター分析

 

クラスター分析は、回答者を特定のルールで集団(クラスター)に分けて傾向を見る分析方法です。

 

クロス集計の新たな軸を作るときなどに活用することができます。

 

アソシエーション分析

 

アソシエーション分析は数値同士の関連性(アソシエーション)を数値で算出する分析方法。

 

元データがあれば、ツールを使って自動的に算出を行うことが可能です。

 

ビッグデータを扱うときなど、膨大な量のデータマイニングをする必要があるときなどに活用されています。

 

主成分分析

 

主成分分析は、近い属性を集めて分析しやすくする方法です。

 

マーケティングの場面では購買動機の分析やブランディング調査を行う際に使われています。

 

データをざっくりと見れるので、分析がしやすくなるメリットはありますが、細かな情報を捨てるデメリットもあります。

 

決定木分析

 

決定木分析は、1つの原因から「もし○○だったら〜」と仮説を繰り返し、複数の予測を立てていく分析方法です。

 

1つの原因を元に多くの仮説出しをすることができ、分析の過程で樹形図のような形ができあがっていく特徴があります。

 

アンケート分析におすすめのソフト・ツール5選

アンケート分析におすすめのソフト・ツール5選

アンケート分析に使うソフト・ツールは、やりたいことや目的に合わせて選びましょう。

 

分析におすすめのソフト、ツールを下記に5つ紹介していきます。

 

エクセル(Excel)

 

エクセル(Excel)

普段から使い慣れている人ならば、まずはエクセルを使ったアンケート分析がおすすめです。

 

精細な分析を行うことも可能ですが、良くも悪くもエクセルは使い手によって効果が左右されるツールと言えます。

 

アンケート分析に特化した機能などを求めるならば、他のツールを使用しても良いかもしれません。

 

Googleスプレッドシート【無料】

 

Googleスプレッドシート【無料】

Google社が出すクラウド表計算ツールが「Googleスプレッドシート」。

 

実務で使用している方も多くいらっしゃると思いますが、基本的にできることはエクセルと同じです。

 

Googleフォームで作成したアンケートは、回答を自動でスプレッドシートに集計できるので、Googleフォームとセットで使う方法は非常に便利です。

 

Questant(クエスタント)【無料プランあり】

 

Questant(クエスタント)

 

マクロミル社が作成、運用するWebアンケートツールが「Questant(クエスタント)」。

 

管理画面がとても見やすく、リアルタイムでアンケート結果を集計、反映する機能もついているため、初めてアンケートを実施する方にもおすすめできるツールです。

 

アンケートの規模によっては無料で使うことができるので、お試しで使ってみるのも良いでしょう。

 

Questant 公式はこちら

 

SurveyMonkey(サーベイモンキー)【無料プランあり】

 

SurveyMonkey(サーベイモンキー)

 

世界で使われている無料アンケートツールが「SurveyMonkey(サーベイモンキー)」。

 

外部ツールとAPI連携ができるため、使い方次第では非常に高度な分析を行うことも可能です。

 

SurveiMonkey 公式はこちら

 

CREATIVE SURVEY(クリエイティブサーベイ)

CREATIVE SURVEY(クリエイティブサーベイ)

「CREATIVE SURVEY(クリエイティブサーベイ)」はアンケート作成、公開、集計までを全て行えるアンケートツールです。

 

基本的に有料プランでの利用となりますが、法人向けに特化したツールなため、ビジネス利用に適した様々な機能が備わっている点が魅力です。

 

CREATIVE SURVEY 公式はこちら

 

 

アンケート活用は分析があってこそ

アンケート活用は分析があってこそ

 

アンケート調査は、分析をやってこそ事業成長に活かす発見を得ることができます。

 

データ分析で気付きを得るには固定観念を捨て、客観的にデータに向き合うことが大切。

 

今回の記事でお伝えした、分析の基本となる手法や考え方を元に、ぜひあなたの会社のアンケート調査へとノウハウを活かしてください。

 

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株式会社まーけっち 代表取締役社長 山中思温

マーケティングリサーチのシステムとデータの提案営業を経験後、 最年少で事業部を立ち上げ、若年層国内ナンバーワンのユーザー数を達成。
リサーチの重要性と併せて、コストや施策への活用の課題を痛感し、中小・スタートアップでもリサーチやマーケティング施策の最適化をより手軽に利用できるようにする為、リサーチ×マーケティング支援事業の”株式会社まーけっち”を創業。

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