企業におけるコアバリューの重要性とは?理念の作り方、大手企業の事例も解説

企業経営を行う上で重要な「コアバリュー」についてあなたは説明できますか?

 

コアバリューという言葉が話題になったのは2016年。

 

アメリカのビジネス誌フォーブスが発表した「優良中小企業ランキング」に掲載された企業の上位半数が「コアバリュー」を公開していたことで、世界でも有名になりました。

 

企業はコアバリューという概念を設定することでどのようなメリットがあるのでしょうか?また、そもそもコアバリューとは何なのか。

 

今回の記事では、コアバリューを詳しく知りたい方に向けて、言葉の意味から採用活動への活かし方まで、詳しく説明していきます。

 

以下に、この記事を読むことでわかることをまとめました。

 

▼この記事でわかること

・コアバリューとは何か?
・コアバリュー経営をする上での注意点
・コアバリューに基づいた採用活動でミスマッチを防げる?

 

コアバリューについて詳しく知りたい!と調べられている方は、ぜひこの記事を読み進めてください。

 

そもそもコアバリューとは何か?

コアバリューとは名前の通り「核となる価値観」を指しており、企業経営の上では「組織の核となる価値観」のことを指します。

 

主にコアバリューは創業者の考え方を元に作られ、組織へ浸透していくケースが多いです。

 

ときにコアバリューは時代遅れな価値観となる場合もあるため、尊重すると共に、必要に応じた柔軟な変化をさせるべき概念であることも認識しておくと良いでしょう。

 

企業がコアバリューを設定するには?

企業がコアバリューを設定するためには、基本的に下記の3点を実施する必要があります。

 

  1. ①「経営者の価値観」を明確にする
  2. ②「経営者の価値観」を全員が等しく理解できる言葉で定義する
  3. ③「見える化」をして社員に共有する

 

設定したコアバリューを組織内の社員1人1人に浸透させることは、もちろん一筋縄ではいきません。

 

だからこそ設定の初期段階を大切に、しっかりと検討していきましょう。

 

①「経営者の価値観」を明確にする

コアバリュー設定の第一歩として「経営者の価値観」を明確にすることが必要。

 

多くの企業において「企業を代表する経営者の価値観」はビジネス方針との親和性も高いため、コアバリューを設定するベースとして採用することに適しています。

 

社員1人1人の価値観を尊重することも大切ですが、まずは経営者やその仕事に精通している人物の考えを軸に、コアバリューの原型を考えてみてください。

 

②「経営者の価値観」を全員が等しく理解できる言葉で定義する

第二のステップとして、「経営者の価値観」を全員が等しく理解できる言葉で定義する必要があります。

 

もし仮に「お客様を大切にすること」をコアバリューとして社員に提示したとすると、「お客様を大切にする方法や考え方」は人それぞれで異なったものになるでしょう。

 

このような曖昧な定義はコアバリューに設定するには不向きです。

 

この場合は例えば、「お客様を大切にすること」→「お客様から言われる前にやろう」という表現に変えてあげると、曖昧な概念が少しクリアになることが分かるかと思います。

 

このように、コアバリューとは、日常に溢れている曖昧な言葉具体化した先にあるものなのです。

 

③「見える化」をして社員に共有する

コアバリューを設定したあとは、社員に見える形で周知することを続けましょう。

 

当然のことですが、多くの人に新しい価値観を持たせることは簡単ではありません。

 

周知には多くの方法があると思いますが、何かしらの形で「見える化」をおこなうことがオススメの方法です。

 

社員の目に付くところに大きな文字で掲示しておくなど「社内全員にとっての当たり前」になるよう、周知の方法には工夫を凝らしましょう。

 

コアバリューを尊重するメリットとは?

そもそもコアバリューを尊重するメリットはどこにあるのでしょうか?

 

以下に、コアバリューを尊重するメリットをまとめたので、見ていきましょう。

 

  • 唯一無二の企業文化を築き上げられる
  • 従業員の気持ちを1つにできる
  • 行動や意思決定の際のスピードが上がる

 

①唯一無二の企業文化を築き上げられる

的確なコアバリューを設定することで、「唯一無二の企業文化を築く礎」を作ることができます。

 

長い目で見れば人も事業も変化をしていくものですが、一度築かれた企業の文化はそう簡単に変わるものではありません。

 

長期的に業績を上げることのできる企業の多くは、その企業独自のカルチャーを持っているもの。

 

明文化した「コアバリュー」を持つことは、あなたの企業が理想とする文化形成の大きな手助けとなっていきます。

 

②従業員の気持ちを1つに出来る

コアバリューを設定することで、従業員にとっては「共通の目標」のが提示された状態になります。

 

運動部で例えるなら「次の大会でベスト8に入る」という共通の目標を掲げた方が、部員にもまとまりが生じますよね。

 

それと同様に、ビジネスを行う上でも「共通の目標」が大切になります。

 

そこで、コアバリューとして「間違いを恐れずに挑戦すること。ミスは財産。」という価値観を設定すると、従業員は失敗を恐れずに果敢に挑戦をする仕事ぶりを発揮するでしょう。

 

このように、従業員の気持ちを1つにする効果がコアバリューには期待できます。

 

③行動や意思決定の際のスピードが上がる

コアバリューがあれば、行動や意思決定のスピードを上げることができます。

 

組織の経営・運営とは、数百人、多ければ数千人の従業員が関わって動いていくもの、

 

もちろん他の従業員の意見を聞くことは大切ですが、常に全員の意見を聞いていては、意思決定の度に大きな時間がかかってしまいます。

 

そんなときにコアバリューがあれば、他の従業員の意見も尊重しつつ、スピード感を持った意思決定ができる可能性は高くなるはず。

 

コアバリューそれ自体は、その企業が大切にしている魂のようなものなので、それに基づいて意思決定を行うことで、スピード感を持ちつつも従業員を置いていくことなく、行動をすることができます。

 

コアバリュー経営をする上での注意点

コアバリュー経営には、実運用していく上でいくつか注意すべきポイントがあります。

 

  1. ①コアバリューを設定した経営者自身が模範を示し続ける必要がある
  2. ②コアバリューに囚われ過ぎてビジネスチャンスを逃す可能性がある
  3. ③コアバリューに反する社員はいくら優秀でも切る必要がある

 

それぞれの注意点については下記で解説していきます。

 

①コアバリューを設定した経営者自身が模範を示し続ける必要がある

コアバリューに基づいた経営を行う上で、最も大切なことは、それを設定した経営者自身が模範を示す必要があるということです。

 

いくらコアバリューを定めたところで、経営層の人間がそれを尊重しなければ、社員はコアバリューに基づいた行動を取らないでしょう。

 

コアバリューを設定して満足するのではなく、まずは経営層でそのコアバリューを尊重するように持ちかけることが、成功のための秘訣です。

 

②コアバリューに囚われ過ぎてビジネスチャンスを逃す可能性がある

一度コアバリューを設定すると、常にコアバリューを基準に意思決定をするがゆえに、それに囚われ過ぎてビジネスチャンスを逃す可能性があります。

 

例えば、コアバリューとして、「若者に驚かれるようなプロダクトを生み出す」と設定してしまうと、その時点で高齢層向けのプロダクトについては議論の対象外になってしまいます。

 

つまり、コアバリューを設定することで、ビジネスとしての視野が狭まる可能性があるのです。

 

そこで大切になってくる考え方は、「変化適応」という考え方です。

 

それ自体をコアバリューとする企業も多いですが、ビジネスチャンスを逃さないために、世の中の変化に敏感になり、対応していく、そうすることで企業の成長のチャンスを見過ごさないようにしましょう。

 

③コアバリューに反する社員はいくら優秀でも切る必要がある

コアバリュー経営は社員に対しても牙を剥く可能性があります。

 

企業のコアバリューとして「お客様を第一にする」というものを設定した時に、「従業員のことを第一に考える」という価値観を持った社員は、その企業にとっては考え方の合わない社員となります。

 

この時に、会社としての統率を守るためには、その社員を教育し直すか、その社員を切るしかなくなります。

 

その社員がいくら優秀であろうとも、コアバリューと反した時に切らなければならなくなる可能性があるのです。

 

そのため、コアバリューを設定する時には、出来るだけ企業に属する社員全員の意見を聞いた上で設定をすることで、その後のコアバリュー経営も上手くいきますし、合わない社員を切る可能性も少なくなると言えます。

 

コアバリュー経営に成功した企業の事例

コアバリュー経営には関して注意すべきポイントを解説してきました。

 

それでは、そんなコアバリュー経営で成功を収めている企業はあるのでしょうか?

 

次は、コアバリュー経営で成功した企業の事例についてまとめましたので、それぞれ見ていきましょう。

 

①「Airbnb」のコアバリュー事例

air bnb_コアバリュー事例

airbnb公式サイト」より引用

 

Airbnbは近年流行している「シェア×〇〇」のサービスの中で、それを「民泊」と結びつけたサービスです。

 

家を貸したい人と、家を借りたい人をマッチングさせることで、安価に良質な宿を提供します。

 

以下で、そんなAirbnbのコアバリュー事例を紹介します。みていきましょう!

 

・力をあわせること

・自分らしさをなくさないこと

・ミッションを徹底的に追求すること

・常に総合的な考え方をすること

・起業家の考え方を育むこと

・物事を極力シンプルにしておくこと

・決して枠にとらわれないこと

 

Airbnbでは、上記のようなコアバリューを設定しています。

 

コアバリューに基づいた経営は徹底していて、採用面接の際には、通常面接のほかにコアバリュー面接があり、同じ価値観を共有できる人を見つけることに注力した企業経営を行っています。

 

②「Adobe System」のコアバリュー事例

adobe systems_コアバリュー事例

Adobe systems 日本語版公式サイト」より引用

 

Adobe Systemは、コンピューターに携わる方ならば、知らない人のいないくらいの企業ですね。

 

PDFを開くためのソフトを作っている会社だったり、デザイン系の方に向けると、IllustratorやPhotoshopなどのソフトを製作している会社でもあります。

 

・「Genuine」 顧客、取引先、従業員、自分の家族に対して誠実で、信用できる

・「Exceptional」 卓越した体験を生み出し、顧客や他の従業員の期待を越えた対応を目指す

・「Innovative」 高度に創造的で新たなアイデアを現実的なビジネスにつなげる

・「Involved」 多様な人々を受け入れ、オープンな態度でお客様やパートナー、他部門および所属するコミュニティと積極的にかかわる

 

以上が、Adobeのコアバリューです。

 

Adobeは上記のコアバリューのほかに、LGBTを認め、その従業員に対しても差異のない環境を整えていますね。

 

コアバリューに基づく採用活動でミスマッチを防ごう

ここまでで、コアバリュー経営の事例を見てきました。

 

会社によって様々なコアバリューが存在するのですね。

 

最後に、コアバリューに基づく採用活動の実施がミスマッチを防げる理由について解説しておきます。

 

上の注意点でも説明したように、コアバリューに反する社員には自社との縁がなかったと切らなければならなくなる可能性があります。

 

反対に考えれば、コアバリューに基づいた採用活動を徹底することで、自社と人材のミスマッチを防ぐことができます。

 

ここで、最も大切なことは「似た価値観や目標を共有出来る仲間と働ける」ということです。

 

要するに、似た価値観や目標を持つ仲間が増えるため、人材のミスマッチを最小化することができるのです。

 

そこで、コアバリューに基づいた採用選考を中心にすることで、自社とマッチした人材と長期的に仕事を進めることができるのです。

 

コアバリューは一枚岩の企業を作るための手法

今回の記事では、コアバリュー経営についての解説をしてきました。

 

部活で掲げる目標と同じように、ビジネスにおいても共通の価値観を大切にすることで、急拡大のチャンスがあるのですね。

 

ぜひ、あなたの会社にも、コアバリュー経営を取り入れてみましょう!

 

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◆代表プロフィール



株式会社まーけっち 代表取締役社長 山中思温

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マーケティングリサーチのプラットフォームの企業で、 最年少で事業部を立ち上げ、広告予算ほぼゼロで、国内トップの実績を達成。


中小・スタートアップ企業のマーケティングに関する構造的課題を痛感し、それを解決するため、株式会社まーけっちを創業。大手企業・国家機関・スタートアップなど100社以上の戦略支援を行い、コミットと売り上げ貢献成果に定評がある。上智大学外国語学部卒。




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