【失敗学】30事例 失敗分析から判明!事業の大失敗を招く要因は「戦略」「人材」あと一つは・・?

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失敗分析

失敗分析➁:事業立ち上げフェーズ 大ダメージ

◆【RIZAPグループ】大量M&Aの失敗からみるリスク管理

・業種分類

美容・ヘルスケア

・失敗の概要(定量)
決算説明会より同社は19年3月期連結決算(国際会計基準)の業績予想を下方修正した。純損益は、従来予想の159億円の黒字から70億円の赤字に、営業損益は230億円の黒字から33億円の赤字に転落する見通しとした。M&Aの効果で前年同期比1.7倍の2309億円の売上を見込んでいる。

・失敗の要因(分類)

戦略 筋違い・考慮不足
リスク対策不足

・失敗の要因(考察)

当初の予想より赤字が広がったのには会計処理の影響がある。2017年3月期から同社が採用したIFRS(国際財務報告基準)では、企業を正味の価額より安く買収できる場合、“割安購入益”が計上される。このいわゆる負ののれん代を活用した利益のかさ上げにより大きく成長したように見せていたが実態は追いつかず買収した企業を立て直すに至らなかった。成長へのコミットメントという名目のもと買収をし続けてきた同社だが、その中身は負ののれんで利益をひねり出すという自転車操業。2018年9月期には子会社数が85社にものぼっていた。しかし買収した企業の再建遅れによる在庫評価損などの損失(72億円)や、構造改革の費用(84億円)が業績の下振れの要因となった。

・引用データ・文献
RIZAPグループ IRより
2019年3月期 第2四半期決算説明会 資料
(https://ssl4.eir-parts.net/doc/2928/ir_material_for_fiscal_ym/55938/00.pdf)
ボロ企業を買い続けるライザップの危うさ
(https://president.jp/articles/-/25340?page=2)

◆【セブン&アイホールディングス】7-Payの不正利用からみるリスク対策の重要性

・業種分類
小売・電子決済

・失敗の概要(定量)
 セブン&アイグループは2019年7月1日からQRコード決済サービス「7pay」を開始した。しかし、サービス開始初日から不正利用が相次ぎ、被害者は808人、被害総額は3861万円5473円に上り、企業ブランドのみならず業界イメージに打撃を与えることとなった。

 

・失敗の要因(分類)

戦略 筋違い・考慮不足
戦略 具体性・徹底度
リスク対策不足
人材 マネジメント・ステークホルダー
外部環境変化(競合・税制度等)

・失敗の要因(考察)

「7pay」失敗の原因は、単なるセキュリティリスクの対策不足ではない。わずか3ヶ月でサービス廃止に追い込まれた要因は、

(1)経営陣の内部対立
(2) 組織の混乱による専門人材の活用の失敗
(3)スケジュールありきの開発である。

同グループは、2015ネットと店舗の融合に1兆円の増収を達成するとの経営方針を発表した。ところが、開設した総合通販サイト「オムニ7」は初年度から60億円の赤字を計上。ネット通販事業部門とシステム部門を担当していた、鈴木康弘氏は(鈴木前会長の次男)を取締役から解任された。経営中枢がイトーヨーカドーの創業家(伊藤家)に移ると、金融畑出身の後藤氏がオムニ7を担務する。後藤氏は、井阪現社長と同時に副社長に就任しており、伊藤派の登用であった。
 取締役会の内部対立は解消されたものの、同社のシステムやデジタル戦略を担っていたのは主にセブンイレブン出身者であったことから、内部の混乱が続いた。
 
 組織体制に問題を抱えつつも、オムニ7は一定の成長を続け、2018年6月に運営会社のセブンペイを設立する。おりしも消費増税対策として2019年10月から開始される「キャッシュレス還元事業」の対象事業者にフランチャイズ店舗が含まれることとなり、顧客離れや他の決済事業者への支払手数料の増大への対策が急務であった。突貫プロジェクトとなった「7pay」の開発は、利便性の追求と既存システムの流用という相反しがちな要求によって頻繁な仕様変更が発生、現場では混乱が続いた。

さらに、2019年2月にセブンフィナンシャルサービスでは、nanacoシステム企画、法務リスク担当の取締役が開発途中で退任するという異常事態に陥る。プロジェクト全体のガバナンスがままならないまま開発を継続した結果、セキュリティリスク対策が杜撰なものとなり、サービス開始初日から不正利用が相次ぐこととなった。不正利用発覚後、セブンペイの小林強社長は記者会見でシステムセキュリティについての知識不足を露呈し、企業ブランドのみならず業界イメージに打撃を与えることとなった。

◆【ATARI】世界最大級のゲームショックはなぜ起きたか

・業種分類
ゲーム

・失敗の概要(定量)
1983年に5.36億ドルの赤字を発表

・失敗の要因(分類)

戦略 筋違い・考慮不足
戦略 具体性・徹底度
価値・特徴不足
ブランディング・PR戦略ミス
技術力不足
人材 マネジメント・ステークホルダー

・失敗の要因(考察)

1983年に起こったTVゲーム市場の崩壊を招いたATARI社の低迷
その原因は下記と思われる。

1.「E.T.」の大失敗
このソフト、クリスマス商戦に合わせるためになんと6週間という超短期間で開発されたシロモノであるにもかかわらず、バカ売れを確信していたアタリ社とワーナーは、版権元のユニバーサル・ピクチャーズに多額のライセンス料を支払って製作。 ネームバリューもあり出荷数400万本中150万本ほどの売上を記録したものの、そんな短期製作で良作が生まれる訳も無く、伝説級のクソゲーを購入してしまったユーザーの悲鳴は凄まじいものとなり、小売業者からは返品の嵐となった

2.劣悪なサードパーティー
当時のATARIはサードパーティーに対してライセンス管理を行っておらず、誰でも自由にゲームを販売できる体制にあった。しかし中身はど低品質のゲーム(中にはバグで動かない物まで存在)という物が乱造、そして同様のゲームの海賊版が氾濫するなど、次第にゲーム業界そのものが衰退していってしまったのだ。この影響でATARI社のハードだけでなく同時に他社のゲームまでも売れなくなってしまった。

・引用データ・文献
アタリショックの真実

任天堂文脈でのアタリショックと史実のアタリショック
https://gmdisc.com/archives/1409

アタリショック
https://dic.pixiv.net/a/

アタリショックE.T.
https://ja.wikipedia.org/wiki/E.T._(アタリ2600)

◆【キリン】上場以来初の赤字

・業種分類
飲料

・失敗の概要(定量)
2015年12月期連結決算で、ブラジルでシェア2位のブラジルキリン(元スキンカリオール)の取得に伴って生じた「のれん代」(買収額と正味資産の差額)の減損などを含め、1,140億円を特別損失として計上しました。最終損益は60億円の赤字に下方修正となり、上場して初めての最終赤字となりました。

・失敗の要因(分類)

戦略 筋違い・考慮不足
価値・特徴不足
ブランディング・PR戦略ミス
人材 マネジメント・ステークホルダー

・失敗の要因(考察)
【グローバル市場での競争優位性に乏しい】
ブラジルのビール消費量は、中国、アメリカに次いで世界3位(2015年)となっています。市場としての魅力的なのは間違いありません。それでも失敗をしてしまった原因は「競合」マーケティング不足にあります。

国内での競合はほぼ国内企業ですが、海外では競合は世界中から集まります。国内最大手のキリンは、世界シェアではわずか数%です。世界では国内市場よりも競争力のある競合が多くあるのです。

・引用データ・文献
https://www.digima-japan.com/knowhow/world/4740.php

◆【大塚家具】16億6100万円の赤字 16年12月期

・業種分類
家具販売

・失敗の概要(定量)
 大塚家具は6月3日、2016年12月期の最終損益が16億6100万円の赤字(前回予想は3億6800万円の黒字)になると発表した。

・失敗の要因(分類)

戦略 筋違い・考慮不足
ニーズ検証不足
価値・特徴不足

・失敗の要因(考察)

【ブランドイメージの毀損】2014年7月に発生した「お家騒動」により、世間からのイメージが悪化。実の親子が争うような企業の商品を買うのも気が引ける、という雰囲気が消費者に広がってしまっていた。

【価格帯の変更の失敗】
大塚家具は、ハイクラスからミドルクラスの価格帯での販売に移行を目指しました。結果、「購入しやすくなった」という好意的な評価ではなく、「価値が下がったというマイナス評価をした消費者が多かったようです。セールを多く実施したことも、拍車をかけ、ブランディングが上手くいかなかったのだろう

・引用データ・文献
https://creationconsulting.co.jp/2016/06/2232

◆【ぐるなび】減収減益にみるグルメサイトの移り変わり

・業種分類
外食・娯楽サービス

・失敗の概要(定量)

2005年に上場し同名のグルメサイトを運営している『ぐるなび』
2019年7月31日に開示された2020年3月期 第1四半期決算短信
では前期比売上高8%減、営業利益に至っては86.6%減、最終的な経常利益も85%減と散々な結果となり創業者が株を手放し楽天の実質傘下になる事態となった。

・失敗の要因(分類)
ニーズ検証不足
価値・特徴不足
外部環境変化(競合・税制度等)
タイミング

・失敗の要因(考察)

2019年7月31日に開示された2020年3月期 第1四半期決算短信では飲食店販促サービスの加盟店が大幅に減少したその要因を、 飲食店の事業環境変化への対応が遅れ、特に加盟飲食店への送客力が低下したことと認識している。

今回のケースは『市場の環境への対応の遅さ』に起因している。
グルメサイトではぐるなびの他『食べログ』というサービスも存在している、この2つのサイトの差は顧客目線か飲食店目線かによるものだ。食べログはサイト内の広告による収益がメインで顧客は店舗のレビューを自由に書くことができ利用者側からすると信頼度が高くなる。一方ぐるなびは飲食店からの課金制で成り立っており、その分、飲食店への不利益になるようなことは避ける為、利用者の信頼度は下がる。その結果、利用者の来客は減り、飲食店も新規顧客が獲得できずサービスに不満を持つという悪循環が起きた。

・引用データ・文献
https://ssl4.eir-parts.net/doc/2440/tdnet/1736712/00.pdf

◆【トイザらス】米国最大の玩具量販店がなぜ倒産に追い込まれたのか。

・業種分類
小売

・失敗の概要(定量)
2018年3月15日に米国国内事業の断念。連邦破産裁判所へ事業を清算することを届け出た。

・失敗の要因(分類)

価値・特徴不足
資金・資本政策
技術力不足

・失敗の要因(考察)

トイザらスが失敗した理由について、店舗にコストをかけすぎたことと、
標準以下のECサイトしか用意できていなかったことの2点が挙げられる。

時代に沿わずオンラインコマースへの販路拡大の移行に遅れて800もの大型店舗を維持し続けてきたことが利益の圧迫を生み出した。そして膨大な品揃えを米国内外から取り揃え、最短2日以内に届けてくれるアマゾンの存在がトイザらス破産の決定打になった。トイザらスも以前はアマゾンでの唯一の玩具販売業者として契約を交わしEコマースに出店した。トイザらスの公式サイトをクリックすると、アマゾン内のトイザらス専用ページに飛ぶ仕かけになっていたが、この出店により、玩具販売のノウハウと顧客データを手に入れたアマゾンは、トイザらスの品揃えが十分ではないことを理由に、ほかの玩具業者もマーケットプレイスに招き入れ始めた。そこでトイザらスも対抗して、独自にトイザらス・ドット・コムというオンラインショップを立ち上げ、ネット販売を開始した。しかしトイザらス・ドット・コムはサイトを一回つくったきり、ほとんど画面が変わらず、マンネリ化していったのに対し、アマゾンのサイトは常に画面が進化していきました。
また価格についても、総じてアマゾンのほうが、同じものを安く手に入れることができる。はじめのうちは店頭で商品を見つけてアマゾンで価格を調べていた人も、もう最初からアマゾンでオーダーすればいい、というマインドセットに置き換わってしまいそれが当たり前になればなるほど、店頭で商品を見つけてその場で買うという流れはオンラインの効率さの前に敗北を繰り返していくこととなった。

・引用データ・文献
http://www.businessinsider.com/toys-r-us-mistakes-bankruptcy-2017-9

◆【遠藤商事Holdings】500円ピザのナポリスはなぜ破産したのか。

・業種分類
外食・娯楽サービス

・失敗の概要(定量)
外食ピザチェーン「NAPORI(ナポリ)」のほか、「Napoli’S(ナポリス)」、「Barta(バルタ)」「麺屋黒琥」、「30カレーキッチン」、「魚英」、「餃子の山」など2016年9月時点で74店舗(直営店27店舗、FC47店舗)を展開。「500円で本格的なピザが食べられるお店」として多数メディアで扱われたことで高い知名度を有し、2016年9月期には年売上高約25億2600万円を計上していた。新規出店などで急激な業容拡大を行うなかで資金繰りがひっ迫し、2016年には一部取引先への支払い遅延が表面化。
その後は金融機関から資金調達できたことで一時は資金繰りが好転したものの、資金需要に追いつかず、2016年末頃に再び取引先への支払いに支障を来す事態に発展していた。こうしたなか、業界内で信用不安が広がったことで仕入れ業者の撤退などもあり、支え切れず破産となった。 申請時の負債は債権者約490名に対し、約12億7821万円。

・失敗の要因(分類)
リスク対策不足
人材 マネジメント・ステークホルダー

・失敗の要因(考察)

遠藤商事Holdingsが失敗した理由は『経営の見通しの甘さ』『財務知識の不足』があります。1年で100店舗のフランチャイズ展開をすると豪語し、居抜きで初期投資を抑え2年で費用を回収するという目標を持っていた。実際に遠藤商事Holdingsは4年で国内外80店舗出店したのだが、目先の目標が出店だった為に本来あるべき開店前の事前研修のカットや人的支援を開店2,3ヶ月で早々に打ち切るなど店舗の質を落としていた。その結果、売上も落としフランチャイズオーナーは撤退も考えだしていたが遠藤社長は撤退を嫌い、社員を支援に使ったり、オーナーに直談判し継続させるなど最終的にはフランチャイズから直運営に切り替えるなどしていた。さらにはスペイン料理やカレー、ラーメンの店など様々な業態の店舗にも進出。しかし人手不足や物価の高騰で経営は圧迫されていた。銀行から融資を受けて資金繰りしていたが経営悪化の面から融資はストップ、途端資金繰りに困った会社は仕入先、従業員への支払いも滞り、2018年4月28日に破産を申請した。

・引用データ・文献
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO16618860Z10C17A5000000/

◆【パイオニア】技術のある名門企業が、遂に上場廃止

・業種分類
車載機器等製造業

・失敗の概要(定量)
前身を含めれば1938年創業のパイオニアは、歴史もあり常に時代の先を行く技術を有していて、世界初の「セパレート型ステレオ」やレーザーディスク、プラズマテレビなどを次々に世に出し、2007年前後には7,000億円台の売り上げを達成してきた。しかし、利益を上げることには不器用で、不安定な経営を繰り返してきたところ、2019年には遂にアジア系投資ファンドベアリングの完全子会社となり、3月27日に東証1部の上場を廃止するに至った。

・失敗の要因(分類)

戦略 具体性・徹底度
リスク対策不足

・失敗の要因(考察)

経営が不安定だったのは、例えばカラオケ向けレーザーディスクがその後の通信式に、またプラズマテレビが液晶テレビに敗れるなど、潮流の変化の見極めが弱かったからであり、その点で「自社技術に過度のプライドがあった」と指摘する声も多いという。だが、最も致命的なのは、トヨタ自動車にカーナビを供給するOEM(相手先ブランドによる生産)事業であったろう。森谷社長の「要求されたものを安く造るOEM事業は収益化が難しい」との言葉が痛々しい。価格だけでなく、仕様変更・検証を納期に間に合わせるため、パイオニアは多くの代償を支払った。超巨大企業との提携ではよくあることではあるが、こうしたリスクを回避できる人材を内部に持つことも重要である。

以上です。

ここまでお読みいただき、本当にありがとうございます。
事例はまだまだブラッシュアップ・追加予定です。掲載や分析希望の事例あれば是非お知らせください。
ご指摘等もあればいただけますと幸いです。

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◆著者プロフィール

山中思温株式会社まーけっち 代表取締役社長 山中思温

マーケティングリサーチのシステムとデータの提案営業を経験後、 最年少で事業部を立ち上げ、
アンケートアプリの、若年層国内ナンバーワンを達成。
リサーチの重要性と併せて、コストや施策への活用の課題を痛感し、中小・スタートアップでも
リサーチやマーケティング施策の最適化をより手軽に利用できるようにする為、
リサーチ×マーケティング支援事業の”株式会社まーけっち”を創業。

副業・フリーランスで戦略×実行をしたい方もお待ちしています。
(Facebookメッセージ等でラフなご質問も歓迎です!)

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